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ネットワークビジネスの由来
 
本題に入る前に、まず「ネットワークビジネス」という呼称について少し触れておかねばならない。
 
現在、ネットワークビジネスと呼ばれているビジネス手法は、欧米でマルチレベル・マーケティング(MLM)と呼ばれてきた流通システムのことである。
わが国でも長い間そう呼ばれ、また現在もそう呼ぶ場合もあるが、本コラムでは原則としてネットワークビジネスという呼称を用いることにする。
理由はネットワークビジネスという呼称が、このビジネス形態に一番ふさわしいと思われるからだ。ネットワークとは「網目状の組織」のことだが、このビジネスは個人の人的つながり(ヒューマンネット)を活用してビジネスを展開していく点で、まさにネットワークビジネスという呼称がいちばん似合っている。
マルチレベル・マーケティング(以下MLMと略す)は、マルチ=多面的な、レベル=階層、マーケティング=商法だから「いろいろな階層が物品を販売するシステム」という意味である。
 
1930年代にアメリカで誕生したMLMは、合法的な訪問販売の一形態として定着していったが、MLMの最大の特徴「消費者=販売員」をまねた別の商法が現れた。かの悪名高いピラミッド商法である。
この販売システムは「儲かる」といって人々を組織に勧誘するが、結果的には参加者の大半に損をさせることになる詐欺的な商法だった。
ところが1960年代にアメリカからMLM企業が日本へ上陸すると、すぐさまピラミッド商法の企業も後を追うように上陸してきたため、わが国では二つのビジネスを区別するいとまもなく「悪徳マルチ商法」として受け止められたものと思われる。
 
違法性の強いピラミッド商法は、日本でもすぐに被害者を出し社会問題化した。ちょうどその頃、日本でもネズミ講が横行していた。ピラミッド商法はネズミ講とよく似ていたため、マルチ商法=ネズミ講=悪徳商法のレッテルが貼られた。不運だったのはMLMもこの中に組み込まれてしまったことである。
まもなく日本の行政も、あまりの苦情の多さにピラミッド商法の違法性に気がついて、規制に乗り出し、1976年に施行された「訪問販売法」(現「特定商取引法」)は、主として悪徳マルチ商法規制の目的で作成されたものであった。
 
一方、本来のMLMのほうは、マルチ商法=悪徳商法と同じとの誤解を受けながらもMLMが本来的に持っている強固な存在価値を発揮して発展を続けた。しかし、マルチ商法=悪徳商法の評判があまりにも強かったため、それと区別する意味で「ネットワークビジネス」の呼称を積極的に用いるようになり現在にいたっている。
 
以上がこのビジネス形態の呼称に関するいきさつだが、ネットワークビジネスという呼び方は、このビジネスが「クチコミによる人的つながりを中心にした商法」であることを考えると、前のマルチレベル・マーケティングより適切な呼称のように思える。
 
本コラムでは原則としてネットワークビジネスの呼称を用いるが、説明の都合上MLMと記述する場合もある。どうかネットワークビジネス=MLMと理解して読み進んでいただきたい。なお以下に本コラムで用いることになるネットワークビジネスに関するいくつかの呼称を整理しておく。
 
このビジネスがいまだ一部で誤解されているのは、これらの呼称の違いに関する認識不足が大きな原因と思われるからである。ネットワークビジネスを正しく理解するためにはこれら呼称の違いをしっかりとわきまえることも大切である。
 
・マルチレベル・マーケティング(MLM)/アメリカで1930年代に誕生した無店舗訪販商法の一つ。商品の愛用者(消費者)が同時に販売員も兼ねるディストリビューター方式を採用することで独自の販売システムを確立した。本国アメリカでは合法ビジネスとして認知され、MLM大手には企業格付ランキングでトップクラスも少なくない。
 
・ピラミッド商法/アメリカでのMLM誕生とほぼ同じ時期に始まった問題商法。一見MLMに似ているが、まったく別ものと考えたほうがいい。商品を介在させながら参加者から集めた膨大な資金を、上部組織が分け合う権利金ビジネスで、アメリカを初め多くの国々で違法とされている。
 
・マルチ商法/主にピラミッド商法を指す日本的呼称(俗称)だが、MLMとの区別が今だ明確にされておらず、一緒くたに受け取られる場合もある。主にピラミッド商法の被害者の言い分を、マスコミ等が取り上げる過程で普及していった呼称。ピラミッド商法の変形をマルチまがい商法といい、MLMもこの範ちゅうでとらえられることもある。
 
・連鎖販売取引/「特定商取引法」(旧「訪販法」)に規定された取引形態。商品代金や登録加盟料などを支払って販売組織に参加し、商品販売と新たな販売員を獲得することで報奨金(ボーナス)が貰える仕組みの商法を指す。MLMも法的には連鎖販売取引に該当する。
 
・ネットワークビジネス/MLMの別称。商品の愛用者が自分の人的つながりをクチコミ等を通じて次々販路を開拓して行く方式のビジネス。消費者=販売者であることと、愛用者を販売員にすることによる利益還元(ボーナス)が貰えるのが特徴。
 
出典/クチコミと人財が会社を変える(ダイヤモンド社・刊)  

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